CREDENZA・クレデンツァ

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 依手動式発条(ゼンマイ)仕掛大型蓄音機

VICTOR TALKING MACHINE(1925年製 シリアル番号 13658)
 アメリカのベル研究所が開発した音響増幅の技術をVICTORが特許ごと買取り、手作りで
制作し全世界に向けて販売した。1925年から28年の間に販売され、昭和元年から3年ま
でに我が国にも100台前後輸入された。当時一寸した家が1,000円で建てられた時代に、
1,000円から1,500円と云う高価なものだった。高さ110cm幅75cm重さ120kgの大型
で、電気を使わず2m以上に及ぶ音響迷路をもったラッパを内蔵し、そのリアルで気品のある
音色は高く評価されている。

 青い山脈・長崎の鐘・からたち日記・有楽町で逢いましょう・りんごの唄・湯の町エレジー
宵待草・浜辺の歌・リンゴ追分・津軽のふるさと・東京キッド・落ち葉しぐれ他
愛の讃歌・女心の歌・タイスの冥想曲・アヴェマリア・ラヴミーテンダー他100曲以上所蔵
     
<SPレコードお持ちの方お掛けいたします>
但し、ご注意下さい。33回転のLPレコードではありません。
重くて落とすと割れてしまう、78回転のSPレコードです。


   
 <これがクレデンツァです>


 
 <ヴィクターのトレードマーク(ニッパー)の由来>
 ヴィクターのトレードマークの原画は、1889年にイギリスの画家フランシス・バラウドのよって描かれました。
フランシスの兄マーク・H・バラウドは「ニッパー」と呼ぶ非常に賢いフォックス・テリアをかわいがっていました
が、彼が世を去ったため、彼の息子とともにニッパーを引き取りフランシスが育てました。たまたま家にあった
蓄音機で、かつて吹き込まれていた兄の声を聞かせたところ、ニッパーはけげんそうに耳を傾けて、なつかしい
主人の声に聞き入っているようでした。
そのニッパーの姿に心を打たれたフランシスは早速筆を取って一枚の絵を描き上げました。その時の蓄音機
は録音・再生が出来るシリンダー式でしたが、その後円盤式に描き変えられました。そして 「His Master’
Voice」とタイトルをつけたのです。
亡き主人の声を懐かしそうに聞いているニッパーの可憐な姿は、円盤式蓄音機の発明者ベルリナーを感動さ
せ、彼はこの名画をそのまま商標として1900年に登録しました。それ以来この由緒あるマークは、ヴィクター
商品に美しく記され、最高の技術と品質の象徴として親しまれています。
   ヴィクターのトレ-ドマーク

 
ニッパー

 最も忠実に再現した非売品
 石に金塗料)


美術館所蔵


 新潟県からご夫婦が見えられました。大事そうに一枚のSPレコードを抱えられて。
亡くなったお父さんの遺品で掛けて見たいが蓄音機がないので探していたところ、
たまたま美術館のホームページを見て早速出掛けて来たそうです。レコードはすり
へっていましたが立派に音を再生しました。美術館秘蔵のレコードも聴かせてあげた
ところ大変喜んでいただきました。
SPレコードは、今では貴重品であり、思い出等が凝縮した品です。埃まみれで眠って
いるそのレコードをお持ち下さい。SPレコードの本当のSPの音は蓄音機でしか聴けま
せんから。


 クレデンツァが載っていると単行本をいただきました。一部紹介。